「世界の船旅」スタッフこぼれ話 - 2020年4月号


雑誌「クルーズ」に好評連載中の「世界の船旅」CRUISE誌上放映。

2020年2月27日発売号に掲載された内容をご紹介します。

第323話コスタマジカ
西地中海 美食探訪クルーズ
イタリア・スペイン・フランス

船名:コスタマジカ (コスタクルーズ) 総トン数:10万2587トン

船名:コスタマジカ
(コスタクルーズ)
総トン数:10万2587トン

地中海の海の幸を満喫するおいしい西地中海クルーズを紹介。バルセロナではパエリアを、マルセイユでは伝統料理のブイヤベースを味わい、さらにチビタベッキアからローマ、サルディーニャ島のカリアリなどをめぐります。

クルーズはわが人生

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船のコンセプトはイタリア。きらびやかな装飾に個性的なデザイン、各デッキがイタリアの芸術家の名前になっているなど遊び心が感じられます。イベントやショーも多彩で見どころが豊富、かつ陽気で明るい雰囲気に圧倒されました。
バルセロナを出港するとき、にぎやかな船内を避けるように、一人の老婦人がデッキから港を眺めていました。近づくと、「船旅は私たち夫婦の歴史。初デートも新婚旅行も船だったのよ」とうれしそうに話してくれます。「一緒に過ごした時間は忘れられないでしょうね」と聞くと、「ええ。今でもよ」と遠い目をしながら答えてくれました。
その翌日、ダンスパーティーの撮影中にあの老婦人が声をかけてきました。「楽しみなさい。私も120歳まで楽しみぬくわよ」と話す老婦人の後ろから、「ジルバが始まる。60年前の初デートの時と同じ曲だよ」と老紳士が現れ、一緒に踊りの輪の中に入っていきました。「ご主人は亡くなったんじゃなかったの?」と驚きながらカメラマンに聞くと、「あのご夫婦は毎日ノリノリで踊っているよ。昨日だって、今でもご主人と良い時間を過ごしていると言っていたじゃないか」。

私は老婦人の「今でもよ」という言葉を「今でも思い出を大切にしている」と勝手に解釈し、ご主人は亡くなったものと勘違いしていたのです。私は急に恥ずかしくなり、急いでダンスフロアから退散したのでした。

第361話 世界の船旅2時間スペシャル
超厳選「世界の船旅」~絶景、世界遺産、グルメ~

暖かな南太平洋から、氷山漂う南極、地中海、スエズやパナマ運河まで、クルーズの多彩な魅力を厳選して一挙紹介します。船旅でしか見られない絶景、世界遺産、歴史、芸術、グルメなどバラエティー豊かな特別番組です。

思い出アリ地獄

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世界中のクルーズを紹介するスペシャル番組となると新しい映像だけではなく、過去に取材して好評だった映像も織り交ぜて編集します。南極のペンギン、アラスカの氷河、南太平洋の青い海、フィヨルド、密林、雄大な大河などいずれ劣らぬ映像の数々です。
客船も世界最大の大型客船、グルメ自慢の船、最新ハイテク機器を使った船、冒険心を掻き立てる帆船など多種多彩。放送時間の都合で通常の番組では使われなかった映像も数限りなくあり、改めて船旅の奥深さと豊富な魅力を感じました。
しかし、それらの映像の編集作業は過酷でした。なるべく担当したカメラマンに意見を聞くのですが、「これを撮った時は寒くてね」「このときは奇跡的に日が差してね」などと、すぐに撮影時の苦労話や武勇伝が始まってしまうのです。まるで、一度はまると抜け出せないアリ地獄のようでした。
放送に間に合わなくなっては困るので、「すごいですね。それでこの次の映像ですが」と多少強引に話を進め、ようやく完成。作業をしながら、昔、引っ越しの荷造り中、思い出のアルバムが出てくるとその都度手が止まっていたことを思い出しました。

放送後、カメラマン数人から「俺が撮ったあの絶景が抜けてた」などとクレームを入れられたのですが「簡単に見られない映像のほうが貴重で、値打ちがあるんですよ」と苦しい言い訳をしたのでした。

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